反物質Ⅱ 反物質Ⅱ 第3章 冬の産声
2018年12月1日、男鹿には早い雪が降っていた。海から来る風は、家々の屋根に薄く積もった白をすぐに払い落とし、戸賀湾の水面を灰色にざわめかせていた。深山慎一は病院へ向かう車のハンドルを握りながら、自分の呼吸が浅くなっていることに気づいてい...
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